看護師へのクレームは、誰でも一度は見たり聞いたり体験したりしたことはないでしょうか?
どこでも常に頭を悩ませる問題ですよね。
看護職を30年続けていれば、小さなことから大きなことまで、何度も遭遇してきました。
ただでさえ忙しいのに、まるで業務妨害かのように突然舞い込み、精神的にも肉体的にも消耗されます。
苦情・クレーム対策の研修は巷でたくさんありますが、参加してその場で理屈や対処方法は学んでも、自分が働く環境において同じように通用しないことがほとんどです。
実際にはひとくくりで解決できない問題も多いのです。
ここでは実際の事例をもとに、誰でも精神的消耗を最小限にとどめる方法についてお伝えしていきます。
この記事で分かること
- クレーマーの特徴
- 注意すべきポイント
- 対処方法
クレーマーの特徴
今までの経験からすると、クレームを言う人は一回だけでなく毎回何かにつけてクレームを言う傾向にあります。
何もしていなくても、対応やものの言い方に対して理不尽に文句を言ってくるのです。
ああ言えばこう言う人
時には本人でなく、家族が口をはさんできます。
最近、実際にあった事例
- 入院中の高齢母の病状について息子が度々、病棟に電話をかけてくる
- 看護師の電話対応が気に入らない
- 心配しているわりに、退院日をなかなか決めてくれない
- その息子は外来や他病棟でもクレームを言い、院内では有名
- 医者も対応を嫌がり、看護師に丸投げする始末
忙しい時に、こちらの状況もお構いなしに電話をかけてきて質問攻め。。。
詳しい病状については主治医から出ないとお答えできないなど、ルールををお伝えしても聞き入れてもらえず、対応が悪いと評価されてしまったり。
手を取られて時間が奪われます。
時間どろぼうで精神的にやられますね
注意すべきポイント
クレーマーの特徴を察知し、対応に気をつけましょう。
相手はアドバイスしているのではなく、ただ単に自分の言い分を主張したいだけ。。。
おや?と思うことがあっても、当たり障りなく対応しておきましょう。
前情報がある場合、特に気をつけて。
あとで膨大な時間と労力がかかるくらいならそうする!
記録する
必ず記録することが大事です。
人は忘れる生き物なので、報告する時にも正確な記録が必要です。
時系列で追うことができ、証拠になります。
「◯◯に報告すみ」など伝えた相手なども記録します。
最終的に自分を守るのは自分なのだから妥協せず、ありのままを記録に残しましょう。
対処方法
1人で対応しない
必ず上司に伝え、絶対に1人で対応しないようにしましょう。
言った言わないの押し問答を避け、自分の安全のためにも必要です。
警察OBがいれば一番いいですがいない場合、事務など男性がいてくれると抑止力が高まります。
看護師は女性が多いのでなめられがち。。。
内容にもよりますが、上司である管理職者も同様です。
クレームは誰もが関わりたくないので逃げられますが、対応してもらうようきちんと伝えましょう。
逃げられるなら大騒ぎするくらいでいい
傾聴が大事
相手の言うことに耳を傾け聴く、傾聴はやはり大事です。
相手は自分の主張を吐き出したいので、途中で話を切ろうとすると余計にヒートアップするからです。
相手の言うことをオウム返しすることで、ちゃんと聴いていることをアピールします。
電話対応でなく、対面の場合は表情や聴く姿勢にも注意しましょう。
今度は態度が気に入らないなど、責め立ててくる可能性もあり、余計な時間がかかるからです。
余計に面倒にならないようにね。。。
まとめ
看護師へのクレームについて、以下のことをお伝えしました。
- クレーマーの特徴
- 注意すべきポイント
- 対処方法
看護師スタッフはもちろん、管理者としても常に矢面に立って対応しなければなりませんから本当に苦痛ですよね。
でも、少し心構えがあるだけでずいぶん対応が変わってきます。
笑顔で聞き流せる精神力
とにかく1人で対応しないことが一番大事!
少しでも、皆さんの精神的消耗を最小限にとどめることができればうれしいです。